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選手が落ち込んでいるときにコーチには何ができるだろう。

落ち込んでいるサッカー少年

 今回は、落ち込んでいる選手にコーチがしてあげられるアプローチについてご紹介します。自分が普段教えている選手が、長期的にモチベーション不足の状態だったり、練習に集中できなかったりする場合も少なくありません。
今回の記事では、どうやって打ちひしがれた選手を変えていくのか、をテーマにお話ししていきます。

落ち込んでいる選手の心理

 

まずはじめに、そもそも落ち込んでいるとはどのような状態なのかを考えてみましょう。
落ち込んでいる選手は、目の前の練習に集中できていない、目標を見失っている、成功することよりも失敗しないことを考えている(失敗を恐れている)、などなど色々な特徴が挙げられます。

 

これは、「自分の理想と今の状態とのギャップに苦しんでいる状態」と言えるのではないでしょうか。

 

たとえば、あなたはどんなときに落ち込んでしまいますか?目標を達成できなかった時、何か厳しい声をかけられた時、ライバルに負けてしまった時など色々なシーンが思い浮かびますが、どれも自分の理想の姿が関わってくるものではないでしょうか。

 

・目標を達成できず落ち込む時
自分が設定した理想の結果に届かずにショックを受ける。または、自分がしようと思っていた努力ができずに自己嫌悪に陥ってしまう。
・何か厳しい声をかけられて落ち込む時
「他人から見た自分」の姿が気になりすぎて、相手が満足する理想の結果を意識しすぎてしまう。
・ライバルに負けてしまい落ち込む時
相手と自分を比べてしまったり、相手に勝っている理想の自分とのギャップに悩んでしまう。

 

他人からの評価を気にしすぎてしまう場合も、突き詰めると自分への不満から落ち込んでしまうことが多いことでしょう。
言い換えれば、ポジティブな向上心を持つことができずに、ネガティブに焦ってしまっている場合が多いです。

 

選手を肯定する

 

選手がしていた「努力」が結果に対して適切かどうかを第三者の目線で判断することはコーチとして大事なことです。しかし、それだけでは選手はどんどん追い込まれてしまいます。

 

落ち込んでいる選手を再度盛り上げるにはまずは「寄り添う」ことでもう一度頑張ろうと思ってもらうことが重要です。

 

あえて厳しい言葉をかけて相手の闘争心を刺激する場合がありますが、相手の性格や心理的な状況によっては、特にかなり精神的に厳しい状態が続いた場合は、一度相手が「落ち込んでいる」状態になったことを肯定してあげると、選手は少し気が楽になるかもしれません。

 

ここでは、対応策のひとつとして、選手に寄り添う方法を紹介しています。

 

肯定は優しくすることのみではない

 

前項で大切なのは、選手に優しい言葉をただかけることではありません。むしろ単純に表面だけで「優しい」言葉をかけても問題は解決しませんし、選手が納得して元気を取り戻してくれる可能性も低いでしょう。

 

この「肯定」の段階で重要なことは、選手がその状態でいることをただ認めてあげることです。落ち込むことが良いことかどうか、自分から見て選手が頑張っていたかではなく、「君は今〜〜な状態なんだね」と認めてあげることです。

 

 そうすることで、まず選手は頼れる人や相談する人がいることを認識して、今後あなたの言葉に反応してくれる可能性が大きくなりますし、何より落ちついて自分自身や関係する問題を俯瞰する準備が整います。

 

次に理由を見つけよう

 

選手が話をできる状態、あなたに相談できる状態になったら、次になぜ悩んでいるかを一緒に分析しましょう。大切なのは、ここでもまだ自分の意見をいうことよりも選手の悩みの理由を聞くことに注力することです。一度落ち着いた選手は、あなたに向かってゆっくりと理由を話してくれることでしょう。

 

いろいろな理由があると考えられますが、何を言われても否定してはいけません。むしろたいていの場合、悩みの理由はとても感情的なことや、論理的には間違っていることが多いでしょう。

 

しかし割り切ってとにかくできるだけ多くの悩みの詳細や原因を聞き出し、その内容と性格や特徴、選手の交友関係、チームでの立ち位置、など色々な要素を組み合わせて、どこが本当の悩みなのかをあなた自身の切り口で探ってみましょう。

 

原因がひとつではない場合も多いとおもいます。じっくりと選手を観察して、そこからアプローチを考えられると良いですね。

 

伝え方で全てが決まる

 

そして最後に、あなたの分析を元にして、実際に選手に何をしてあげるかも大切です。
下にいくつかの行動例を挙げたので、選手の状況にあわせてフィットするものを選んでみてください。

 

・話してもらった内容や相手の状況を整理して示す。(相手が自分の思いをひたすら話していて、落ち着いて現状を把握できていない時など)
「〜〜が理由で悩んでいるんだよね。」「〜〜だから〜〜なっているんじゃないかな。」
・客観的な事実や評価を率直伝える。(相手が事実を受け入れる心理状態の時や、期待の言葉をかけて)
「今はまだキック力が足りないけれど、〜〜を強化すればさらに速いシュートが打てるようになるよ。」
・選手の優れている点にフォーカスし前向きな言葉で気持ちを盛り上げる。(元気さえ出れば自走して目標をみつけてくれる選手に対して)
「君の勇気あるプレーはチームを鼓舞するし、とても効果があることなので、ぜひ続けてほしい!」

 

どの選択肢が一番適切かは選手によっても違いますし、ここには挙げていないアプローチがいくつもあります。また、アプローチの手段や内容は同じ選手でも状況によって変化します。

 

どれを選べば良いかは、普段から選手を見ているあなたが一番よくわかるはずです。だからこそ自信を持って、「選手のためになるのでは」というものを選んでみてください。

 

 

 

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