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大学2年で早稲田大学を休学しハンドボールの指導者留学。小林佑弥さんがハンドボールを海外で勉強した訳とは

小林佑弥

 

今回は日本人として初めてコーチ留学のためにクロアチアに渡り、現在は藤代紫水高校のGKコーチ、茨城県国体少年男子ハンドボールボールチームのアナリストとしてご活躍されている早稲田大学2年小林佑弥さんに、実際に肌で感じたクロアチアのハンドボールや、指導方法などをインタビューさせて頂きました。

 

エリート街道の早稲田大学から単身クロアチアへコーチ留学。その行動の背景には何があったのか。

 

ーー指導者を目指し始めたのはいつですか?

小学生の時です。私は筑波学園ハンドボールクラブでハンドボールを始めました。そのクラブでは、筑波大のハンドボール部の学生によって指導が行われていました。

 

その時のコーチたちに憧れて指導者になりたいと思い始めましたね。だから、小学校の卒業アルバムには既に、選手ではなくて指導者になりたいと書いた記憶があります。(笑)

 

ーー高校進学の時には既に、指導者になりたいという思いから進学先を選択しましたか?

そうですね、これは結構迷いました。指導者になるんだとしたら、藤代紫水高校が良いなと思いました。中学時代に県選抜のチームで他の高校の練習も見ていましたし、そこで藤代紫水高校の環境の良さを感じましたね。

 

勉強は個人競技なので自分で頑張ればいいと思っていたし、やっぱりハンドボールで勝てるところを選びました。

 

ーー大学進学の際にも、同じように指導者になりたいという思いが選択に影響しましたか?

大学はもともと、小学校時代のコーチである筑波大学の人たちに憧れていたということもあり、筑波大学を目指していました。

 

でも筑波大学には残念ながら合格できませんでした。早稲田大学にはなんとか合格していたので、筑波はダメだったんですが早稲田に進学することができました。

 

ーーハンドボールで全国トップクラスの藤代紫水高校に在籍しながら、早稲田大学に進学するのは相当大変だったのではないですか?

確かに今思うと、「もう一回やれ」と言われても「嫌だ!」と言いたくなるような生活を送っていました。(笑)

 

ーー1,2年生の時からちょっとずつ勉強していたのですか?

そうですね、ちょっとどころじゃないと思いますけど勉強は頑張っていましたね。

 

全然遊びに行った記憶もないし、練習が終わった後もヘロヘロになりながら勉強をして、ハンドボールの合宿中も勉強道具を持ち込んでやっていました。

 

ーーなんでそんなに頑張れたのですか?

指導者になりたいという思いが強かったですね。輩出している指導者を見ると、やっぱり筑波大学が多かったし、親にも負担をかけたくないという思いもあったので国立の筑波大学に行きたいと思って頑張っていました。

 

ーーこれまでのハンドボール人生で辛かった経験はありますか?

スポーツと勉強を両立させるという文化がなかったので、そこが少しきつい経験でしたね。

 

小林佑弥

 

チケット片手に単身クロアチアへ。指導者留学にクロアチアを選んだ理由とは

 

ーー留学に行こうと思ったきっかけはどこにあったのですか?

日本人でも海外でプレーしている選手がいて、しかもその人は自分で売り込んで、トライアウトから2軍とコツコツ積み上げて行った人なので、すごいなと思って。その人に憧れたのがきっかけでした。

 

そう思ったのが中学生の時だったのですが、その頃からだんだん自分にも力がないなと思い始めてきたので、コーチ留学という選択肢を見出し、海外で勉強することにしました。

 

ーークロアチアを選んだ理由はなんですか?

クロアチアにはイヴァノ・バリッチっていう僕の好きなハンドボール選手がいて、その人が海外のハンドボールを見始めるきっかけになった人で、最初に見た選手なんです。その人がクロアチア出身だったのが一つですね。

 

もう一つはクロアチアの強化策です。クロアチアでは一極集中型で強化がされていて、優秀な選手がいたら一つのクラブに集めて強化していきます。

 

一極集中型っていうのは今一つのトレンドになっている方法で、一つの強いクラブに代表選手を集めます。代表チームのメンバーで長い時間練習できるのがメリットですね。

 

ーー普通の人だったら行こうと思ってもなかなか行動に移せないと思うんですけど、クロアチア留学の準備みたいなものはなかったのですか?

 

留学に行こうと思ってから、実際に行くまでの時間がかなり短かったんですよ。実際に行こうと思ったのが2015年の2月で、その時は一年後に行こうと思ってたんですが、行きたいと思い始めてからその一年間の準備が面倒くさくなっちゃって。(笑)

 

知り合いに留学の準備って何がありますかって相談しても、「君はある程度英語話せるでしょ。だったら、パスポートとチケットと〜」って言い出すので、「じゃあ行きます(笑)」って感じで行くことになりました。(笑)

 

ーー言葉の面で困ることはなかったのですか?

意外と英語が通じないので大変でしたね。

 

ーー言葉が通じない中1人でどう乗り切ったのですか?

魂でなんとかなりました。(笑)行きたいところはとりあえずGoogleMapで調べて、でもWi-fiがないのでカフェのWi-fiを使ったりして、なんとかやっていました。(笑)

 

ーーそんな環境でどうやって交通機関を利用したのですか?

交通機関は街中にトラムという路面電車のようなものが走っているのですが、とりあえず、あっち行きたいから線路あっちまで続いているし、曲がるところまでこのトラム乗ろう的な勢いで乗って、通り過ぎたら降りるみたいなことをしていました(笑)

 

ーーすごいですね(笑)クロアチア留学はどのようにして決まったのですか?

留学の二ヶ月前の下見のときに、クロアチアのRKザグレブというクラブの事務所に直接行って、ディレクターの方にここで勉強させてほしいとお願いをしました。

 

ディレクターの方に許可をもらって、二ヶ月後にまた来ると言い一旦日本に帰国しました。

 

話がややこしくなりますけど、語学学校の授業の時間と、そのクラブの練習の時間が被っちゃってて、留学始まって最初の二ヶ月くらいはRKザグレブの練習に行けなかったんですよ。(笑)

 

ーーその二ヶ月間はどうしていたのですか?

二ヶ月間は別のクラブにいました。コーチとしてクロアチア留学は初でしたけど、選手として来てる日本人の方がいて、その人がRKメドヴェシュチャックっていうクラブを紹介してくれました。

 

ーーRKザグレブにはいつからいけるようになったのですか?

成人式で一度日本に帰ったんですけど、その後またクロアチアに戻った時からRKザグレブに行くようになりました。

 

ーー日本人として初めてクロアチアへの指導者留学ということで、前例のないという不安はありましたか?

日本人のいるところにあまり行きたくなくて、例えばデンマークは今日本人がすごいいっぱいいて、ハンドボールを学べる学校があって、そこに選手とかコーチで5,6人くらい勉強している人たちが居るっていう環境で、逆にそういうところにいたら、また日本人的な感性に戻っちゃうんじゃないかなと思っていて、だからそうなったらまだ誰も日本人が行っていないところに行こうと思って。(笑)

 

ーーじゃあ不安はなかったのですか?

不安はありましたけど、まあなんとかなるかくらいでしたね。(笑)

 

 

(この記事の続編はこちら「大学2年で早稲田大学を休学しハンドボールの指導者留学。クロアチアで感じた確かな日本との違い」)

 

 

 

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