PICK UP!

選手が目標を決めるとき、コーチには何ができるだろうか

選手が目標を決めるとき、コーチには何ができるだろうか

 箱根駅伝でも毎年上位の早稲田大学競走部。東洋大学、駒澤大学といった他の強豪とは違う「早稲田に流れる血」の原動力は「言葉」にあるという。どんな意味が込められているのかを突き詰めた『早大競走部が受け継ぐ”魔法の言葉”』という記事を元に、選手の目標設定のためにコーチができるサポートについて考えます。
(東洋経済オンライン 『早大競走部が受け継ぐ”魔法の言葉”』 2014/05/15より)

言葉が選手に与える力とは

—— 駅伝だけが早稲田じゃない。世界を目指してこそWASEDAである。

 

「渡辺さんから『世界』という言葉を聞きましたし、早大競走部の磯繁雄監督が、『ワセダはWASADAじゃなきゃいけない』とよく言われていました。競走部全体でも『日の丸をつける選手になりなさい』という指導をされていたので、その言葉が頭の片隅に残っていたこともあると思います」と、世界大会を目指した日々を振り返る。

 

 

大切なのは世界を目指すことではない

—— 本当に叶えたい目標を考えること。その思いを言葉にすること。いつもその言葉を意識して行動すること。この3つが大切なこと。

 

高い目標を設定し、その目標に対して努力することは本当に素晴らしいことです。

しかし立てた目標がどれだけ素晴らしくても、なぜ自分がそれを目指すのかが明確になっていなければ自分事として捉えることはできません。

 

高い目標を立てることが本質なのではなく「自分が本当に叶えたいこと」を言葉にすることが大切なのです

 

まずはその目標とは何か、つまり自分(チームであれば自分たち)は何を目指したいのかを考え詰めることが大切です。

そして、その心からの目標を自分にしっくりくる言葉に凝縮します。そして最後にその思いの乗った言葉を忘れないことが大切です。

 

あくまで目標は叶えるためにあるものです。いつ何時もその言葉を意識するのも良し。目標を見失いそうになり、悩んだ時にその言葉を思い出すも良し。目標を叶えるために、言葉の力を最大限に利用しましょう。

 

「世界を目指す」という言葉を本気で口にできる人間だけしか、世界の舞台に立つことはできない。言霊ではないが、どれだけ高い目標を自分に掲げることができるのか。そして、その目標に向かって、より具体的なアクションをすることができるか。自分を変えることができるのは、自分だけしかいない。目指すべき姿があるならば、まずは「言葉」にしてほしいと思う。

 

目標の立てかた、わかりますか?

—— 自分で立てるだけでも難しい「目標」を選手に立ててもらうには。

 

  前段落でもお話したように、特に長期的な目標やゴールは選手が自ら決めることに価値があります。コーチが決めた目標を選手が目指しているかはわかりませんし、仮にそこに大きな差がある場合は、自然と選手とコーチの間でも目標への熱量の温度差が生まれてしまうでしょう。

 

かといって、「さあ、目標を決めよう!」と言ってもすぐにはわからない選手も多いと思います。また、年齢が低い時期の選手には、目標設定はとても難しいことです。

 

そこで、「今日の練習では〜〜を意識しよう」「次の試合に向けて、今日は〜〜を練習しよう」と期間の短い小さな目標を提示したり一緒に決めてあげたりすることから始めることがおすすめです。

 

慣れてきたら、「今日は何を意識して練習するの?」「次の試合に向けて何か準備したほうが良いことはあるかな?」と問いかけていきましょう。選手はだんだんと明確な答えを返してきてくれるはずです。

 

毎回の練習でこのやりとりをしていると、簡単な声かけや少ないコミュニケーションで選手が小さな目標を立てることができるようになります。質問をしなくても自然と目標を立てる選手も出てくるかもしれません。

 

その習慣が形成されたら、次は中長期での目標を問いかけながら選手と一緒に決めていきましょう。「都大会まで2ヶ月あるけど、何を強化していこうか?」「高校でもテニスを続けるために足りないことはなんだろう?」と問いかけながら決めていくことで、選手自身が目標について掘り下げるサポートを心がけると良いでしょう

 

この中長期の目標を一緒に相談しながら決めていくことで、選手は目標を決めるプロセスを知ることができます。そして、少しずつ自分で決める割合を増やしていくことで、自分が本当に叶えたい目標を決めることができるようになります。

 

コーチが並走しなくても、自分で達成したいゴールについて考えることができる選手を育てることができれば、教えたこと以外にもいろいろなことを自らいろいろなことを吸収してくれるので、長い目で見ると一番成長してくれる選手に育ってくれるでしょう。

 

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でCoachDigestをフォローしよう!

関連記事

  1. 不調な時こそ慌てるな!一流選手の「継続論」

    不調な時こそ慌てるな!一流選手の「継続論」

  2. running-498257_1280

    オノマトペって何?スポーツ分野でも大活躍のその効果とは?!

  3. アスリートは実践したい勝利に繋がる「思考の整理」

    アスリートは実践したい!勝利に繋がる「思考の整理」

  4. 頑張っての危険性

    絶対に知らなかった「がんばって!」の危険性

  5. マイケルフェルプス_ 勝つ人と負ける人の「集中」は何が違うのか

    絶対に勝てるようになる!ルーティンの重要性

  6. 落ち込んでいるサッカー少年

    選手が落ち込んでいるときにコーチには何ができるだろう。

  7. 選手のミスを指摘する時に絶対にきをつけたいこと

    絶対にしてはいけない選手のミスの取り上げ方

  8. 33604641 - children having swimming lesson

    選手のミスを指摘するときのたった1つの大切なポイント

  9. サッカーコーチに見て欲しいサイト5選

    サッカーコーチに見てほしいおすすめサイト5選

人気記事

  1. 太田さん
  2. Ozeki
  3. 小林佑弥
  4. businessmen-152572_960_720
  5. 不調な時こそ慌てるな!一流選手の「継続論」
  6. 合宿や遠征に必要な準備
  7. 小林佑弥
  8. 小林佑弥
  9. 16467375_1123829394393288_1061170703_n
  10. running-498257_1280
  11. マイケルフェルプス_ 勝つ人と負ける人の「集中」は何が違うのか
  12. 「成功が成功を生む」元代表コーチが唱えるウエイトトレーニングの基本
  13. 「良いケンカ」をしてチームを強くしよう
  14. サッカーコーチに見て欲しいサイト5選
  15. 落ち込んでいるサッカー少年

おすすめ記事

  1. 宗田先生画像2
  2. 16467375_1123829394393288_1061170703_n
  3. Ozeki
  4. 33604641 - children having swimming lesson
  5. 球界を代表する打者「山田哲人」を生み出した真中監督の指導方法とは
  6. 不調な時こそ慌てるな!一流選手の「継続論」
  7. running-498257_1280
  8. 「成功が成功を生む」元代表コーチが唱えるウエイトトレーニングの基本
  9. 選手が目標を決めるとき、コーチには何ができるだろうか
  10. マイケルフェルプス_ 勝つ人と負ける人の「集中」は何が違うのか
PAGE TOP